◆初めて訪れた近江の古刹菅山寺は山深くて(長浜市余呉町) [神社・仏閣]
11月22日にJNP日本風景写真協会滋賀支部の撮影会で訪れる当日は広島からの来客のため参加できませんでしたので、その後26日(土)全日写上野支部のメンバーを案内して古刹『菅山寺』を訪れました。
私が育った現長浜市高月町に近く地元と言っても良いくらいのポジションに有りながら本当に初めての訪れでしたので、私も様子が全く分からず、結構高所にある駐車場からの参道を、未だか未だかと確認し合いながら20分程度山下りを経験しました。
当寺は現在無住職のようで本堂も寂しい風情でしたが、『菅原道真公』お手植えと伝わる有名な大ケヤキ目当てか、結構観光客が訪れが見られました。
『対の大ケヤキ』(by NikonD700)
『菅原道真公』お手植えと伝えられる有名な対の大ケヤキです。
紅葉風景は殆ど無く、撮影した紅葉は探し求めた結果でしたが、特に最後の一枚は駐車場でふと振り返った時、逆光に映えて黄金色に輝いていました。
◆紅葉下見旅はさらに東近江市の東光寺へ [神社・仏閣]
湖南三山の下見旅を終えて、日を変えて東近江市の『東光寺』を訪れました。
東光寺は湖東三山の一つ『百済寺(ひゃくさいじ)』近くにあり、紅葉の美しい寺院で何度か撮影に訪れていますが、11月に訪れる従妹夫妻を案内する予定の紅葉スポットに組み込んでいます。
もちろんまだ未だ青々とした風景ですが、緑の葉っぱの痛みなども見られず、今年も綺麗な紅葉が期待される状況と思えました。
『山門越しの鐘楼』(by NikonD700)
鐘楼を取り囲んだ真紅の秋景色が想われます・・・。
『東光寺本堂』(by NikonD700)
左手前の緑の樹木は大銀杏です。
この鐘楼の石垣は真新しくて、数年前に訪れた時は紅葉の中に石の白さが目立ってしまって、今一つ雰囲気が出なかったんですが、今回訪れてみると少しくすんだ色合いになってきていますので、紅葉風景にマッチし易くなっているかもしれませんね・・・。
◆紅葉下見旅の湖南三山は最終章;善水寺 [神社・仏閣]
湖南三山3番目は少し離れた『善水寺』でした。
善水とは、比叡山開創の『傳教大師最澄』の桓武天皇ご病気平癒を願って霊水を献上され、忽ち病が平癒されたとの由来によるそうです。
当寺も本堂が国宝に指定されていて、多くの仏像が重文や指定文化財になって公開されています。
もちろん紅葉には未だ早くてその気配もない緑深い風景でしたが、従妹夫婦が訪れるころは色づいていることを期待したいですね・・・。
これで湖南三山の全寺を巡ったわけですが、私が湖南三山を訪れたのは今回が二度目でした。
最初に巡った動機は、「淡海文化を育てる会」編の書籍、近江歴史回廊シリーズの『近江観音の道』によりますが、本書には滋賀近江の観音めぐりの道を、湖南観音の道と湖北観音の道に分けて紹介していました。
湖北観音の道は私が育った故郷ですからなじみがありましたが、約四十年住まいする栗東が湖南に位置することから、第二のふる里「湖南の観音の道」を知ろうと思って巡りました。
今回紅葉の下見ということで駆け足となりましたが、じっくり、ゆっくりと歴史を巡りたい湖南三山でもありました。
◆近江紅葉下見旅・湖南三山2番手は長寿寺へ [神社・仏閣]
湖南三山2番手の訪問は常楽寺にほど近い『長寿寺』でした。
当寺では本堂と仏像の部の「春日厨子(仏壇の原型・厨子の一つ)」が国宝となっていて、他にも弁天堂(重文)や多くの仏像、絵画が重文に指定されています。
また当寺にも三重塔がありましたが、織田信長によって安土城山中の『総見寺』に移築されたと言われ、安土城跡に現存しています。
『参道から本堂を望む』(by NikonD700)
紅葉の時期には、手前が真っ赤に色づいた景観を見せてくれる期待感を持ちました。
『花と蝶』(藤袴と揚羽蝶;by NikonD700)
本堂脇の花園には準絶滅危惧種に指定されている『ふじばかま』が咲いていて、揚羽蝶が蜜を楽しんでいました
もちろん当寺も本堂内部に安置されている多くの仏像群が拝観できます。
ただし、春日厨子(国宝;中の中央に秘宝のご本尊「子安地蔵尊」、脇に「観世音菩薩」と「毘沙門天」が配置されている)は五十年に一度のご開帳と言われていて今は拝観できません。
当寺の説明では不定期(次回ご開帳は未定)とのことでした。
◆まだ秋の色付きも浅い湖南三山は常楽寺 [神社・仏閣]
11月下旬、広島県在住の従妹夫婦が『父が愛した近江を・・・』と言って、近江の紅葉を訪ねて来ることになっているので、その観光案内の下見を兼ねて『湖南三山』を訪れました。
近江の紅葉は『湖東三山』が有名ですが、観光シーズンともなると混雑が予想されますので、湖南三山の案内を計画しています。
なお、従妹の父とは私の父の弟で、幼きころに優しく世話になった懐かしい叔父になります。
案内スケジュール立案責任者としては、やはり下見をしておくべきと考え、この日曜日に一人で訪れました。
湖南三山とは『常楽寺』、『長寿寺』、『善水寺』の三寺ですが、これらは我が住まいする栗東市隣接の湖南市にあり、最近になって観光PRが盛んになってきています。
三寺ともに、本堂や仏像に国宝(含む、旧国宝)や重文が多く、それぞれ歴史的にも由緒ある寺院で、じっくりと建造物や仏像の拝観(一部非公開)ができます。
ただし仏像群の撮影はできません。
『本堂全景』(by NikonD700)
◆兵主大社『平安の庭/苔の庭』に秋の気配が [神社・仏閣]
前記事に続いて兵主大社(ひょうずたいしゃ)訪問記です。
兵主大社には国指定の名勝で本格的な庭園(約22,000㎡)があって、ぜひ鑑賞したいと入園料¥500-を支払って鍵を開けていただき庭園を回遊しました。
この庭園は「平安時代の庭園の概念だった浄土式庭園や神殿造系庭園とは異なり、水の流れを利用して祭祀が行われていた神社庭園」とパンフレットに記載されているんですが、勉強不足の私にはその差が理解できませんでした。
実は今日も例によってハッセルブラッドを携行していましたので、園内では手持ちながら秋の気配が感じられるその美しい風景を撮影しました。
秋のライトアップ時は、この庭園の紅葉風景がメインなんでしょうか?
園内は一面が苔で覆われていて、色づき始めているもみじの紅葉と苔の緑が好バランスの色合いでした。
園内をめぐる歩道はその囲いも無く、人出が多くなると苔も痛むだろうななんて余計な心配もしていましたが、やはり大事にしてほしいものですね・・・。
◆初めて訪れた近郊野洲市の『兵主大社』 [神社・仏閣]
JNP滋賀支部作品展も間近になり、ここ二、三週間は支部広報担当としての色んな準備作業に時間をとられましたが、今日は朝から自分の作品2点の額装作業を終え、一段落後気分転換を兼ねて近郊野洲市の『兵主大社』(ひょうずたいしゃ)を訪れました。
本社の由緒としては、養老二年(七一八年)鎮座と伝えられ、「兵主」を「つわものぬし」と読むことから、中世の武将の信仰も厚く、源頼朝、足利尊氏による社殿の造営を始め多くの武器、武具の寄進もあって、社宝として伝えられているようです。
実は、近郊にありながら、いつでも行けるという安ど感から訪れたことがなく、なんと今日が初めての参拝となりましたが、広大な境内は中々のスケールでした。
『兵主の大鳥居』(by Nikon P7000)
鳥居の向こうに見えるのが朱塗りの楼門で、さらにそのはるか向こうに見えるのが本殿です。
例年秋にはライトアップが行われるので、今年の秋はぜひ紅葉を求めて訪れてみたいと思っています。
◆京都祇園・八坂神社の狛犬(獅子像)たち [神社・仏閣]
9月25日(日)、JNP日本風景写真協会滋賀支部作品展に出展する作品プリント発注のため京都のプロラボ『エイエムエス』を訪れたました。
その帰路、京都円山公園の市営駐車場に車を止めて、カメラ2台(ハッセルとD700)を携行して近くを散策しましたが、その際、京都勤務が長かった私もなじみの『八坂神社』を訪れ、境内にある多くの狛犬(獅子)像をデジタル画像に納めてきました。
最も代表的な狛犬は、迫力のある形相で四条通りと東山通りの交差点(祇園)を見下ろすように鎮座する狛犬ですが、吽(うん)の像が『一角獣』だったのを今更知ったことが驚きでした。
一角獣の由来は色々あるようですが、なぜこの八坂神社に存在するのか興味がありました。
八坂神社の神域を守護するように境内周囲に多くの狛犬が見られましたが、その代表的な像を画像で紹介しましょう。
歴史的、文化財的な意味を持つものもあると思うのですが、個々の由来は不明で、中には単に信者による奉納もあるように見えました。
『八坂の狛犬-五対』(by NikonD700)
これも一角獣ですね。
この二体の内、向かって左側の“吽(うん)”の像が『一角獣』で、いわゆる『祇園の石段』の中段にあって丁度四条通と東山通りを見下ろして、八坂の神域を守護するとともに平安京の安穏を見守っているようでもありました。
紹介した狛犬のうち最も大きく、迫力一杯の狛犬に向かうと身の引き締まる思いに駆られました。
この狛犬も、吽の像は一角でしたが、一角獣が多いですね・・・。
防護網の中にある狛犬は、なにか由来があるようでしたが・・・?
◆小雨降る奈良の都に映える原色(春日大社) [神社・仏閣]
もはや彼岸間近な初秋となっていますが、古都奈良を代表する『春日大社』の朱塗りの建築物と、小雨にしっとりと濡れた木々の風情は鮮やかな晩夏の風情でした。
また、境内に並び立つ古色の石燈籠や『阿吽』を語る狛犬が、朱や緑の色合いをより際立たせて絵(写真)心を誘っていました。
『阿吽の吽』(ん;by NikonD700)
以前の記事でも取り上げましたが、今一度阿吽について再確認してみました。
・インド古語のサンスクリット語の「a」と「hum」の音に漢字を当てたもので仏教の呪文(真言)の1つ。
・悉曇(しったん)文字(梵字)において、阿は口を開いて最初に出す音、吽は口を閉じて出す最後の音であり、そこから、それぞれ宇宙の始まりと終わりを表す言葉とされる。
・宇宙のほかにも、阿を真実や求道心に、吽を智慧や涅槃にたとえる場合もある。
【阿吽(あうん)の呼吸】
・二人以上で何かひとつのことをする時、微妙なタイミングも多くを語らずピタリと決まること、気持ちが一致すること。
『阿吽の像』
・神社の『狛犬』や獅子像、寺の仁王像の対は、口を開けた阿(像)と口を閉じた吽(像)となっていて、阿と吽で万物の始まりから終わりまでを象徴している。
・基本的にこれらの像は憤怒の形相をしていて、神域や仏域を魔物から守る意味と、域内が信仰的に重要であることを表している。
・シーサーは沖縄県などでみられる伝説の獣の像で、建物の門や屋根、村落の高台などに据え付けられ、家や人、村に災いをもたらす悪霊を追い払う魔除けの意味を持つ。
シーサーとは「獅子(しし)」を沖縄方言で発音したものであり、元々は単体で設置されていたものだが、最近は阿吽像一対で置かれることが多くなったという。
・スフィンクスや中国の石獅子、日本の狛犬やシーサーなど、源流は古代オリエントのライオンもしくは犬と伝えられている。
◆小雨の中の濃緑豊かな奈良『春日大社』境内 [神社・仏閣]
大判写真倶楽部奈良写真展『光彩四季展』の帰路、小雨の中を『春日大社』に参拝しました。
傘をさして孫の手を引いての撮影って、ちょっと無理な面もありましたが、そこはデジイチの気軽さで、特に境内の緑に気を惹かれてシャッターを切りました。
できれば奈良については、時を改めてじっくり回ってみたいですね。
同行した家内の目的も『唐招提寺』が狙いだったようですが、帰宅後の予定もあって今回は時間的に無理でパスしました。
『歴史を語る石燈籠も緑に映えて』(by NikonD700)
まあ手ぶらで帰るわけにはいかないと切ったシャッターですから、どれもこれも記録写真ですねー・・・。
でも雨にしっとり濡れて緑に映える苔は、じっくり時間を掛けて撮ってみたい題材ですね。